小規模多機能型居宅介護は「通所」「訪問」「宿泊」をひとつの事業所で提供しているので、それぞれのサービスに応じたスキルを一度に学ぶことができます。小規模多機能型居宅介護ならではのこともあるため学んだことがそのまま通所介護、短期入所生活介護、訪問介護の施設で使えるものではないかもしれません。しかし、介護関係で働く人間としてたくさんの学びがある職場なのは間違いないでしょう。3つのサービスをひとつの事業所で提供しているからこそ、情報共有がスムーズで時間や内容の制限も少なく柔軟な介護サービスが提供できるのです。組み合わせ方は介護スタッフの発想力次第です。利用者の暮らしをデザインする力が身につくはずです。
小規模多機能型居宅介護は地域密着型の介護サービスです。小規模で利用者との距離が近く、地域包括センターや民生委員などの地域の人との関係性も築きやすいため、たくさんの人間関係を構築することができます。人と関わることが好きな人には魅力的な仕事でしょう。
今までデイサービスや短期入所施設、訪問介護などで働いた経験がある人は小規模多機能型居宅介護の仕事に戸惑い慣れるまでに少し時間がかかるかもしれません。それでも、これまでは制度上の制限で提供できなかった支援ができるようになるなど、介護のプロとしてのやりがいを多く感じることでしょう。利用者の状態に応じて柔軟に最適な介護を提供することができて、利用者本人や家族から「自宅でも安心して過ごせる」「介護が楽になった」などの言葉をもらえると大きなやりがいを感じます。
小規模多機能型居宅介護は「通所」「訪問」「宿泊」の機能を合わせた介護サービスであるからこそ、利用者に最適な介護サービスが提供できます。これまでほかの介護サービスで働いたことがある人は「なにかしてあげたいけど制度上できない」といったモヤモヤを感じたこともあるのではないでしょうか。小規模多機能型居宅介護ではそのような制限はなく、利用者に一貫した質の高い介護サービスを提供することができます。きっと利用者から「ありがとう」などの感謝の言葉をもらう場面も増えることでしょう。
一貫した介護サービスの提供は、利用者のためだけではありません。様々なサービスがあるため、対応できる業務の幅が格段に広がります。それは、自分自身のスキルアップにも必ずつながります。
介護が必要になっても住み慣れた自宅で過ごしたい、と考えている高齢者は少なくありません。小規模多機能型居宅介護を使えば中重度の要介護状態でも「通所」「訪問」「宿泊」を柔軟に組み合わせた介護サービスが受けられるので、在宅生活を続けることができます。