小規模多機能型居宅介護はひとつの事業所で3つのサービスを提供しているのが特徴です。そのため、介護士としてさらにステップアップしたいと思っている人におすすめの職場です。
小規模多機能型居宅介護では3つのサービスを複合的に提供しなければいけないため、幅広い介護のスキルが必要です。また、利用者の要求によっては臨機応変に対応しなければならない場面も少なくありません。そのため、介護のスキルだけでなくコミュニケーションスキルも身につきます。
小規模多機能型居宅介護に限った話ではありませんが、介護の現場では高齢者の生活をトータル的に支援しています。生活を支える仕事は大きなやりがいを感じるものです。利用者から感謝の言葉をもらった時にはやりがいだけでなく喜びも感じられるでしょう。
小規模多機能型居宅介護ならではのメリットは少人数で運営しているため個々に応じたきめ細かい対応ができることです。介護の経験がある人は今までの経験を活かした支援を、様々な制限でやりたいサービスが提供できなかった人はより利用者に寄り添った介護を提供できます。
小規模多機能型居宅介護は24時間365日運営しているところがほとんどです。通所のみ、訪問介護のみの事業所で働いていた人にとっては、勝手が違うこともあるでしょう。デメリットになるかもしれない点は夜勤があることです。小規模多機能型居宅介護は宿泊のサービスがあるため、夜間も介護をしなければなりません。食事の提供、排泄介助、見回りや緊急時の対応などの夜勤勤務があります。事業所によっては一人で対応しなければならないところもあるでしょう。働く条件として夜勤が難しい人は小規模多機能型居宅介護で働くのは難しいかもしれません。中には日勤のみとしている事業所もありますが、数はそれほど多くありません。
小規模多機能型居宅介護は業務内容が幅広く、様々な介護スキルを身につけることができるのが魅力ですが、幅広い業務内容に対応しなければならないことがデメリットになる場合もあります。例えば、送迎業務です。運転が苦手な人にとっては送迎車の運転を苦痛に感じることもあるでしょう。また、訪問介護では掃除や洗濯、料理なども業務のひとつなので介護以外のスキルも必要です。しかし、中には介護だけを集中してやりたいという人もいるでしょう。そのような人にとって訪問介護も行う小規模多機能型居宅介護は難しい職場になるかもしれません。
転職活動を行う際は福利厚生に注目してみましょう。健康面を支える福利厚生としては、人間ドック補助や病気休暇制度などがあります。そのほか、住居支援や子育て支援など生活の負担を軽減するものや、余暇の充実を図れるものもあります。将来の備えが気になる方は、退職金制度や財形貯蓄制度といった福利厚生にも注目です。
地域密着型サービスの「小規模多機能型居宅介護」とは介護が必要になっても住み慣れた自宅で過ごしたい、と考えている高齢者は少なくありません。小規模多機能型居宅介護を使えば中重度の要介護状態でも「通所」「訪問」「宿泊」を柔軟に組み合わせた介護サービスが受けられるので、在宅生活を続けることができます。